研究情報
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2025.08.29 調理での塩添加プロセスに迫る!!
磁気共鳴画像法を用いた食品中のナトリウム濃度の時空間定量
Spatiotemporal quantification of sodium concentration in food using magnetic resonance imaging
定量ナトリウム磁気共鳴映像法は、食品科学、特に減塩との関連で、その応用を制限する多くの技術上の課題がある。この研究は、食品サンプル中の塩分濃度の変化を追跡する定量ナトリウム磁気共鳴映像法を開発することでこのギャップを埋めることを目的とした。この開発で、実際の食品の塩分添加プロセスに関する貴重な情報が取得できる。プロトコルは9.4 T MRIシステムに実装された2Dインターリーブスパイラルシーケンスを利用し、時間経過に伴うナトリウム拡散検出のための複数の定量ナトリウムマップの生成を可能とする。このプロトコルを最初に既知の塩濃度の均質なゲルで検証した。引き続き、調理プロセスの開始時に塩を加えてゆでたニンジンから得たデータを使用し、塩拡散の理論モデルを開発した。さらに、調理開始時の加塩と調理後の加塩を対比して、加塩方法の視覚的な比較を行った。結果は、私たちのプロトコルが、放射モードと受信モードの両方でコイルの不均一性によって引き起こされる空間アーティファクトを効果的に最小限に抑えることを示した。加塩ニンジンから収集された実験データが予想される動作と一致し、プロトコルの正確性を確認した。開発されたモデルの利用で加塩プロセスの両端での塩分分布を推定でき、これは実用的に家庭での応用に重要な洞察を提供する。さらに、加塩方法での違いが見出され、塩味感覚を正に増強するところの塩の分布に加塩習慣が大きく影響することが強調された。
© 2025 The Authors. Published by Elsevier Ltd. Creative Commons Attribution 4.0 International License (http://creativecommons.org/licenses/by/4.0/).
https://doi.org/10.1016/j.foodres.2025.116416
Monod Raphaeel , et al.
Food Research International, 2025; 210
doi:10.1016/j.foodres.2025.116416

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