研究情報
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2025.11.28 低塩保存食品の安全 目に見えないもへのアプローチ
Hyperspectral imaging and predictive microbiology for the non-invasive evaluation of the growth probability of Staphylococcus aureus in sliced dry-cured ham
ハイパースペクトルイメージングと予測微生物学を用いた乾燥熟成ハムのスライスにおける黄色ブドウ球菌の増殖確率の非侵襲的評価
本研究は、乾燥熟成ハムの安全性評価のために、ハイパースペクトルイメージング(HSI)と予測微生物学の使用からなる非侵襲的アプローチの可能性を探ることを目的とした。室温で保存した減塩またはスライスされていない乾燥熟成ハムにおける黄色ブドウ球菌の増殖確率と、画像前処理がこの評価に及ぼす影響を分析した。この目的のために、水分活性(aw)の予測モデルを開発(RMSEP = 0.013)し、これを用いてaw化学画像、aw頻度ポリゴン、および異なるパーセンタイルにおける予測awを算出し、これらはその後、予測微生物学モデルの入力として使用された。この革新的なアプローチでは、塩漬けグループ間の製品水分活性に差異はなく、関連する黄色ブドウ球菌の増殖確率にも差は認められなかった。同一塩漬けバッチ内のサンプル間でawの変動が大きいため、pH値と75パーセンタイルのaw値を用いた場合、S. aureusの増殖確率は19~46%の範囲であった。画像前処理は画像アーティファクト(鏡面反射ハイライトとファットストリーク)を除去することができ、用いた異なる画像前処理閾値は各パーセンタイルにおける予測aw値に影響を与えなかった。
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https://doi.org/10.1016/j.meatsci.2025.109915
Fulladosa E. , et al.
Meat Science, 2025; 229
doi:10.1016/j.meatsci.2025.109915

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