研究情報
Research information

研究情報

2025.05.30 効率的に減塩を進めるためには・・・
TARPAREモデルを用いた減塩の優先順位の高い集団の特定: 横断的研究
Identifying High-Priority Populations for Dietary Salt Reduction Using the TARPARE Model: A Cross-Sectional Study
近年、ソーシャルマーケティングの公衆衛生活動への応用が注目されている。この研究は、日本の地方都市においてTARPAREモデルを使用して減塩介入の優先度の高い区分を特定することを目的とした。この横断研究では、簡便なサンプリングを使用した。TARPAREモデルのスコア化された指標を使用し、減塩を促進するためターゲット区分の優先順位の確立を目的に1874人の成人からデータを収集した。このモデルでは、個人の総数 (T)、リスクのある人 (AR)、説得可能性 (P)、アクセシビリティ (A)、必要なリソース (R)、および公平性 (E) を考慮している。Tについては、スポット尿を用いて塩分含有量を評価し、塩分チェックシートを都市人口の性別と年齢に応じて区分ごとに点数化した。ARは太りすぎの人であった。Pは、減塩の行動修正段階、未知の推奨減塩目標、および減塩の少なくとも1つの側面における知識の欠如により決定された。AとRは、それぞれ家族や友人とのコミュニケーションと家族のサポートによって特徴付けられた。Eは高校までの教育と見なされていた。平均集計スコアは19.9(標準偏差= 14.0)であり、一貫して主観的に塩分摂取を制限しているが、客観的な塩分摂取量が高い区分でスコアが高かった。最も優先度が高かったのは60代(49.3ポイント)、70代(54.4ポイント)の女性であった。この研究で日本の地方都市における減塩の優先度の高い個体群を特定した。私たちの優先度区分は、減塩推進のための効率的で的を絞った介入のためのガイダンスを提供するものである。
© The Author(s) 2024. Creative Commons Attribution-NonCommercial 4.0 International
(https://creativecommons.org/licenses/by-nc/4.0/)
https://doi.org/10.1177/00469580241282776
Abe Takafumi , et al.
Inquiry, 2024; 61 469580241282776
doi:10.1177/00469580241282776

トピックス