研究情報
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2025.05.30 高血圧を緩和する
α1-アンチトリプシンは腎臓膜のジアシルグリセロール濃度とプロテインキナーゼC活性を低下させることにより、若年マウスの食塩感受性高血圧を緩和する
Alpha 1-antitrypsin mitigates salt-sensitive hypertension in juvenile mice by reducing diacylglycerol concentrations and protein kinase C activity in kidney membranes
Alpha 1-antitrypsin mitigates salt-sensitive hypertension in juvenile mice by reducing diacylglycerol concentrations and protein kinase C activity in kidney membranes
方法: 生後4週間の129Svマウスに塩分を投与して高血圧を誘発し、その後hAATまたは溶媒のみを投与した。
結果: hAATの投与は、129Sv高血圧マウスの活動期と非活動期の両方で高血圧を有意に低下させることがわかった。リピドミクス解析では、hAATで治療したマウスの腎皮質膜画分中の複数のジアシルグリセロールの濃度が溶媒と比較して減少したことが示された。hAATを投与された129Svマウスでは、溶媒と比較してPKC活性が少なかった。ウェスタンブロッティングおよび免疫組織化学分析により、hAATを投与された若年マウスの腎皮質膜画分では、ナトリウム-カリウム-塩化物共輸送体(NKCC2)の密度が溶媒と比較して有意に減少したことが示された。
結論: まとめると、この研究は、若年マウスにおける食塩誘発性高血圧発症後の血圧正常化におけるhAATの新たな保護効果を、おそらく細胞膜中のDAGレベルの低下とそれに続くPKC活性の低下に起因する、NKCC2膜発現の減少が関与するメカニズムにおいて示す。
© 2025 Dogan, Bala, Galban, Lewis, Denslow, Song and Alli. Creative Commons Attribution 4.0 International License (http://creativecommons.org/licenses/by/4.0/).
https://doi.org/10.3389/fmolb.2024.1485506
Dogan Yunus E. , et al.
Frontiers in Molecular Biosciences (Web), 2024;11 1485506
doi:10.3389/fmolb.2024.1485506
Frontiers in Molecular Biosciences (Web), 2024;11 1485506
doi:10.3389/fmolb.2024.1485506