研究情報
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2026.04.30 代替食品における塩の役割
トランスグルタミナーゼ、オレオゲル/ハイドロゲルの比率、およびNaCl添加がエンドウ豆タンパク質/カンデリラワックス系ビゲルの構造および食感特性に及ぼす影響
The effect of transglutaminase, oleogel/hydrogel ratio, and NaCl addition on the structural and textural properties of pea protein/candelilla wax-based bigels
最近の傾向により、植物由来の原料を使った動物由来の製品の代替が推し進められている。このような食品代替品は、植物性蛋白質ベースのハイドロゲル(HG)とオレオゲル(OG)相を一つのゲル系に組み合わせた調整可能な材料であるビゲルを用いることで、獲得できる。本研究の主な目的は、エンドウ豆タンパク質ハイドロゲルとカンデリラワックスオレオゲルを基盤とする植物由来のビゲル配合物に対し、食品産業で一般的に使用される塩を添加した場合の影響を明らかにすることであり、同時に、トランスグルタミナーゼ(TG)架橋剤の濃度(タンパク質質量の0~20%)の影響およびOG/HG比(30/70~60/40)についても検討した。全体として、粘度を維持するために不可欠であることが判明した10%TGと、機械的強度および外観の点で好ましいとされた40/60のOG/HG比のヒゲル組成が塩添加の影響を徹底的に検討するために用いられた。結果、NaClはビゲルの構造と性能に大きな影響を与えることが示された。より具体的には、塩濃度の増加に伴い、ビゲルの構造は「OG-in-HG型」から、無秩序な二相連続状の微細構造へと変化した。これらの構造変化は、タンパク質のバルクゲル化および界面特性に影響を与える塩イオンのタンパク質スクリーニング効果と相関していた。機械的な挙動は、塩濃度が高くなるにつれて、薄片状で脆い質感から、より柔らかく塗り広げやすい質感へと変化した。さらに、すべてのビゲルの熱レオロジーは、オレオゲル融解による急激な軟化がタンパク質変性点周辺の弾性率増加によって終わることを示した。TG濃度とOG/HG比はビゲル特性に大きな影響を与え、一方で、NaClは低濃度であってもビゲル特性を著しく変化させる可能性があることから、特定の代替製品を開発する際には考慮されるべきであると思われる。
© 2025 The Authors. Published by Elsevier B.V.Creative Commons Attribution-NonCommercial 4.0 International
(https://creativecommons.org/licenses/by-nc/4.0/)
https://doi.org/10.1016/j.crfs.2025.101185
Friedman Nitzan , et al.
Current Research in Food Science , 2025;11
doi:10.1016/j.crfs.2025.101185

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